赤い指



 

作品の概要

 

 

赤い指

 

2006年7月25日 初刊行(講談社)
2009年8月12日 文庫化(講談社文庫)

 

前原昭夫は、妻と子供と母親の4人家族。
周りから見ればごく普通の平凡な家族なのだが、
昭夫にとって家庭は「心が休まる場所」とは程遠いものとなっていた。

「早く帰ってきて欲しい」
会社にいた昭夫に妻・八重子から電話がかかってくる。
電話の向こうでのただならぬ気配を感じ、急いで家路につく。

そこで昭夫が目にした光景は信じがたいものだった。
自宅の庭に無造作に放置された黒いビニール袋の中からの中の
幼い少女の遺体が出てきたのだ。

昭夫は家族から懇願され、事件の隠蔽に奔走する。

昭夫が取った、非情で悲しい行動の結末は?

待望の加賀恭一郎シリーズ第七弾。
直木賞受賞後初の長編傑作ミステリー。

補足情報

加賀恭一郎シリーズ第7弾。
2006年7月25日 初刊行(講談社)
2009年8月12日 文庫化(講談社文庫)
2011年 阿部寛主演でドラマ化(TBS系) ⇒ ドラマ「赤い指」レビューはこちら

登場人物

加賀恭一郎
練馬警察署勤務の刑事。卓抜した慧眼と洞察力をもつ。
事件の真相にいち早く辿り着くが、「ある方法」で事件を解決しようとする。

松宮脩平
恭一郎の従弟で警視庁捜査一課の刑事。
父が亡くなっており加賀の父親である伯父・隆正を、実の父のように慕っている。
恭一郎と共に聞き込みを担当するが、そのやり方に不満を抱いている。

加賀隆正
恭一郎の父で、元警察官。仕事人間で家庭を顧みず、妻は家を出た後に亡くなっている。
本作では癌により入院している。余命幾ばくもない。

前原家の人々
前原昭夫・・・照明器具メーカー勤務。 事件を隠蔽しようとするが・・・。
前原八重子・・・前原昭夫の妻。一人息子の直巳には逆らえない。
前原直巳・・・前原昭夫の一人息子・中学三年生。
前原政恵・・・前原昭夫の実母。認知症を患っている。
田島春美・・・前原昭夫の実妹。認知症の母の面倒を見ている。

感想

本作は大きなテーマとして、「家族」を取り上げています。

大きな罪を犯してしまった息子を守るため、
事件を隠蔽しようと奔走する両親。

そして、息子を守るために、とてつもなく非情な決断を下すことになります。

練馬警察署に勤務する敏腕刑事・加賀恭一郎は
聞き込みで前原家の人々と接するうち、
いち早く事件の真相に辿りつきます。

しかし、加賀は言います。
「この事件の真相は本人たちの手で暴かれなければ意味がない」と。

そこで、加賀が取った行動とは?

ラストはボロボロ泣いてしまいました。
「赤い指」のタイトルの意味もわかります。

またこの作品では加賀の父親・隆正も登場します。
今まで多く語られなかった加賀親子の絆。

従弟の松宮脩平も交えて、
加賀の「家族」についても語られています。

加賀恭一郎の新たな一面が垣間見えた
とても素晴らしい作品だと思います。

おすすめ度:★★★★★★★★★☆

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どちらかが彼女を殺した
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2011年2月15日 | コメント/トラックバック(6)|

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コメント

  1. Rie より:

    RYOJIさんの感想、楽しく読ませてもらってます=^∇^=

    赤い指読みました☆
    終始、犯人のバカ息子にイラっときてましたが…取り調べでの『親が悪いんだ…』ではちょっと笑っちゃいました。
    そして私も最後にかけてボロボロでした(p_<。
    悲しくて切ないけど、加賀刑事のプライベートが見られるのは嬉しいですね☆

    • RYOJI より:

      Rieさん
      こんばんは。いつもありがとうございます。
      バカ息子にはイラッと来ますよね。
      加賀さんが松宮にバカ息子を連れてくるように指示するセリフが大好きです。
      加賀さんカッコイイですよね。僕は加賀シリーズでは本作が一番好きです。
      これからもよろしくお願いします。

  2. キリン より:

    タイ人のキリンです。

    赤い指っていう作名にひっかかりました。
    どんな話なのかも後ろの表紙も教えてくれないみたいですので、早速自分で読んだんです。

    思ったより話がそんなに重くはないんですね。
    ポイントは親子関係を中心にして、話を進みまので、読んでいたら、自分も犯人たちを応援してしまったんですね。

    最後の結末もひっかかりましたが、まだ涙がでるほどではないです。

    この作品もドラマ化するそうですね。そんなに話が長くないので、ドラマ化するって考えても理解不可能ですが、映画化するほうが良いじゃないかなと私は思います。でも、ドラマの方は見てないので、文句言うのはちょっと早いかもしれませんね。

    • RYOJI より:

      キリンさん
      コメントありがとうございます。
      赤い指というタイトルには納得させられましたね。
      内容は僕は重いと感じましたね。
      本作はドラマ「新参者」のSP版として、今年の1月にドラマ化されましたよ。
      DVDも出ているはずです。
      新参者、赤い指、麒麟の翼の3作で映像シリーズ化していて、来年の1月には麒麟の翼が映画化されます。
      加賀シリーズ、いいですよねー。

  3. ノリユキ より:

    赤い指、読みました
    母の愛を感じる素敵な作品でしたね
    加賀恭一郎がますます好きになりました。
    映画化される麒麟の翼も楽しみですね^^/

    • RYOJI より:

      ノリユキさん
      コメントありがとうございます。
      赤い指は加賀シリーズでも一番好きな作品です。最後は泣けました。
      今年の1月に放映されたドラマもとてもよかったです。
      DVDが出ているはずですので、もし機会があれば是非ご覧になってくださいね。
      麒麟の翼、いよいよ公開間近ですね!楽しみです!


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