悪意



 

作品の概要

 

 

悪意

 

1996年9月 初刊行(双葉社)
2001年1月17日 文庫化(講談社文庫)

 

人気作家の日高邦彦が自宅で何者かによって殺害された。
第一発見者は幼馴染みで児童小説家の野々口修。

野々口は発見したときの様子を語る代わりに
手記にまとめることを提案する。

事件を担当する刑事・加賀恭一郎は手記に矛盾点があることを発見する。

やがて加賀の手によって犯人は逮捕されるが、
動機を決して語ろうとはしない。

加賀たちの手によって次々と手がかりが見つかり、
ついに犯人自ら「動機」を語りだすのだが・・・。

何重にも罠が張り巡らされ、
まさかの結末が待ち受ける渾身の傑作長編ミステリー

補足情報

加賀恭一郎シリーズ第4弾
1996年9月 初刊行(双葉社)
2001年1月17日 文庫化(講談社文庫)
2001年 間寛平 主演でドラマ化(NHK)
※加賀恭一郎ではなく、西原甲子男として

登場人物

加賀恭一郎:卓抜した洞察力を持った敏腕刑事。
日高 邦彦:人気作家。事件の被害者。
野々口 修:殺された日高の幼馴染みであり、死体の第一発見者。
日高 初美:交通事故により死亡した日高の元妻。
日高 理恵:日高邦彦の再婚相手。

感想

本作はちょっと変わった構成になっています。
物語を通して、
「野々口修の手記」と「加賀恭一郎の記録、独白、回想、捜査メモ」
が交互に綴られていきます。

読んでいくと、結構すぐに犯人は捕まります。
ちょっとした矛盾から犯人を突き止めるところは、
さすがは加賀刑事といったところでしょうか。

でもこんなものはまだまだ序章に過ぎません。
捕まった犯人は、一切動機を語ろうとはせず、
明らかに何かを隠しています。

加賀たちは徹底的に調べ上げ、ある一つの「結論」に達します。
これで、ようやく観念した犯人はしぶしぶ「真の動機」
を語るのですが・・・。

ここで奇妙な感覚を受けました。
あれ?これで解決?と思いきや・・・。
最後に予想だにしない驚きの結末が用意されています。

最後まで読み終えたとき、
「東野さんの頭の中って一体どうなってるんだろう?」
と、つくづく考えさせられました。

改めて、東野圭吾という作家の凄さがわかりました。
最後、本当にびっくりしますよ。

ところで、本作では、加賀恭一郎が刑事になる前のことが
少し語られます。
刑事になる前は教師をしていて、
野々口修とは学校の教師時代の先輩・後輩に当たります。

加賀がなぜ教師を辞めたのか?
その辺の事情が本作で明らかになります。

本作は絶対読んでください。
おすすめです。

おすすめ度:★★★★★★★★☆☆

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2011年2月17日 | コメント/トラックバック(5)|

カテゴリー:本の感想

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コメント

  1. キリン より:

    タイ人のキリンです。

    この小説が難しすぎるじゃないか?って外国人の私は思ってます。
    日本語で読めるだろうか?! この日本語版のを買って読まなかったら、お金もったいないなぁと。でも、結局買っちゃいました。

    3日以内に読み終わり、すっかりしました。
    自分の日本語はそんなに悪くないなぁと思うと共に、こんなに凄い小説を読んで、最高!!!

    この作品はとても印象が残ってて、一生忘れられないと思います。
    との立場から見るだろうかってポイントがとても衝撃です!!!

    • RYOJI より:

      キリンさん
      コメントありがとうございます。
      この作品を初めて読んだ時の衝撃は、それはそれはすごいものでした。
      東野さんの頭の中ってどうなっているんだろう?と思ったものです。
      解決したかと思いきやまだまだページは残されているし、
      ものの見事に全部覆されますしね。
      これはしてやられましたね。
      大好きな作品の一つです。

      • キリン より:

        そうなんですね。Ryojiさんに賛成です。
        最初に犯人を分かっていても、動機や悪意を分からないまま、話が済まないのですね。ページも多くて、また何を書いているだろうと思ったら、まったく余計な部分がなく、凄い仕立てです。

  2. momo より:

    メモを取りながらこの作品を読みました。

     劣等感・嫉妬・偏見・いじめ・・負のエネルギー満載でした。
     二人の語り部で構成されているこの作品にぐいぐい惹きこまれ
     自分なりに推理していきました。

     加賀刑事の過去や転職理由が判明したので、身近に感じられますし、
     被害者が人気作家だけに文芸の世界が詳しく描かれており
     東野さんの日常を垣間見た気分にもなっちゃいました。

     また、パソコンが普及しはじめた90年代後半のIT事情がたくさん描かれ
     ており、懐かしく思いだされます。
     

     

    • RYOJI より:

      momoさん
      コメントありがとうございます。
      初めて本作を読んだ時には完璧に騙されました。
      最も衝撃を受けた作品のひとつですかね。
      大好きな作品です。


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