怪しい人びと



 

作品の概要

怪しい人びと

「寝ていた女」「もう一度コールしてくれ」「死んだら働けない」「甘いはずなのに」「灯台にて」「結婚報告」「コスタリカの雨は冷たい」からなる短編集。

普段から何気なく接している人がいつの間にか「怪しい人びと」に。
驚きの結末が満載の傑作短編集。

補足情報

1994年に初刊行、1998年に文庫化

主な登場人物

【寝ていた女】
カワシマ:家電製品メーカーに勤務。資材部に所属している
片岡:カワシマの同僚。経理部に所属している
葉山広江:カワシマの同僚。片岡と交際している
本田:カワシマの同僚。購買部に所属している
中山:カワシマの同僚。総務部に所属している
宮沢りえ子(ナオミ):カワシマの部屋で寝ていた見知らぬ女性

【もう一度コールしてくれ】
芹沢豊:パチンコ店で働いている
中道昇:芹沢豊の友人。麻雀店の店員
タカシ:芹沢豊の友人。
山田:老婆。自宅に大金を貯め込んでいる。
南波勝久:元野球の審判員

【死んだら働けない】
川島:自動車部品メーカーに勤務。工場に出向している。
林田:川島の上司。工場の休憩室で死亡する。
課長:川島の上司
宮下:川島の職場の先輩
トラさん:川島の職場の先輩
山岡:溶接機メーカー勤務

【甘いはずなのに】
伸彦:会社員。尚美と再婚しハワイに旅行に来ている。
尚美:伸彦の妻。
老夫婦:ハワイで出会う。
宏子:伸彦と前の夫人との娘。事故死した。

【灯台にて】
僕:文学部の大学生。一人旅に出る。
佑介:社会学部の大学生。主人公とは幼少よりの縁。
小泉:灯台守り

【結婚報告】
智美:東京で出版社に勤務するOL。
山下典子:智美の短大時代の友人。旧姓・長谷川
山下昌章:典子の夫。
堀内秋代:山下昌章の元・恋人。
桜井:山下夫妻の隣人。
橋本:刑事。

【コスタリカの雨は冷たい】
僕:トロントに転勤となり、コスタリカへ旅行に来ていた。
ユキコ:主人公の妻。
キャシー:女性弁護士。
グレース:主人公の部下。
タニヤ:主人公の隣人のおばあさん。嫌がらせめいたことをする。

感想

【寝ていた女】

カワシマはひょんなことから、片岡、本田、中山らにデートのために
自分の部屋を貸すというアルバイトを始めます。

ある日、いつものように約束の時間が過ぎて部屋に戻ると見知らぬ女性が寝ています。
ところが3人に問い詰めても、その女性のことは誰も知らないと言います。

・・・というストーリーなのですが、
あまり面白くありませんでした。

特にこれといって印象に残るような場面もトリックもないように思いました。

【もう一度コールしてくれ】

この作品もあまり印象に残らなかったですね。
あるスポーツに関連するお話なのですが、
こんなことがきっかけでこうまで転落するものなのか?と
疑問が残りました。

【死んだら働けない】

これはとてもよく理解できます。
僕も仕事でよく似た経験をしています。
真面目すぎるのもよくないとは思うのですが、
仕事は仕事、息抜きは息抜きと、切り替えが大事だと思いますね。
そうじゃないと周りは付いていけないですね。

【甘いはずなのに】

この作品は一番印象に残っています。
そして最も切なく、東野さんらしい作品だと思いました。
ものの見事に騙されました。
これから先、2人が幸せになってくれることを願うばかりです。

【灯台にて】

主人公が取った行動はあまり褒められるものではありませんが、
友人に対する劣等感を考えると、ちょっとスカっとしました。
「何があったか」は容易に想像できますが、
考えるだけでも恐ろしい…。

【結婚報告】

本作の中では最もミステリー色の強い作品でした。
結末はまったく予想できませんでした。
犯人の一番の誤算は智美の予想だにしない「行動力」だったでしょう。
面白かったです。

【コスタリカの雨は冷たい】

この作品も、「まさか」という結末でした。
ただ、ストーリーよりも登場人物がなんとも言えない魅力的だなぁと思いました。
グレースしかり、タニヤ婆さんしかり。
最後はよかったですね。ホロっと来ました。

【総評】

短編集なので読みやすいです。
でもあまり印象に残ってないというのが正直なところ。
斬新なトリックなどもあまりないし、面白さや驚きには少し欠けるかなと思いました。
私の中では、東野さんらしからぬ作品という感想です。
偉そうでごめんなさい。
息抜きや気分転換にいかがでしょうか。

おすすめ度:★★★★☆☆☆☆☆☆



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2011年6月6日 | コメント/トラックバック(2)|

カテゴリー:本の感想

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