ブルータスの心臓



 

作品の概要

 

 

ブルータスの心臓

 

1989年10月 初刊行(光文社)
1993年8月 文庫化(光文社文庫)

 

産業機器メーカーのMM重工業で、人工知能ロボットの開発をしている末永拓也。
彼は将来を嘱望された若手でも指折りのエリートだった。

彼は幼少時代に相当な苦労を強いられており、そのため出世欲・上昇志向が人より数倍強い。
そんな彼が会社役員の娘婿になるかもしれないチャンスが訪れる。

しかし、彼の恋人である雨宮康子から妊娠していると聞かされる。

彼はやむなく雨宮康子を殺害しようと企むが、
同じく雨宮康子と関係を持った男たちから共同で雨宮康子を殺害しようと持ちかけられる。
かくして、完全犯罪リレーが始まったが、事態は予期せぬ方向へ。

意外な結末が用意されている傑作長篇ミステリー。

補足情報

1989年10月 初刊行(光文社)
1993年8月 文庫化(光文社文庫)
2011年に藤原竜也主演でドラマ化(フジテレビ・3週連続スペシャル第2弾)
ドラマの感想はこちら ⇒ 【ドラマ】ブルータスの心臓

主な登場人物

末永拓也:MM重工業勤務。人工知能ロボットの研究開発をしている。

仁科敏樹:MM重工業創業者の息子。専務取締役。
仁科直樹:仁科敏樹の息子。MM重工業開発企画室長。
仁科沙織:仁科敏樹の長女。
仁科星子:仁科敏樹の次女。

宗方伸一:MM重工業勤務。航空機事業部の研究主任。仁科沙織の夫。
橋本敦司:MM重工業勤務。極限ロボットの開発をしている。
雨宮康子:MM重工業の役員室勤務。
萩原利夫:MM重工業開発企画室副室長。

中森弓恵:MM重工業開発企画室勤務
酒井悟郎:MM重工業工場勤務。
高島勇二:MM重工業工場勤務。

佐山総一:警視庁捜査一課の刑事。事件の担当捜査官。

感想

本作の主人公・末永拓也は幼い頃の境遇から
恐ろしく出世欲の強い人物です。

もちろん出世のために、会社の役員にまで取り入って、
娘婿の座をも狙うような人物です。

彼の暗い過去・悲惨な境遇からすれば、それは当然なのかもしれませんが。

そんな男が、いわば「普通の女性」との間に子供が出来て、
それをネタに脅されたら…。
もちろん、その女性の存在を消すという方法を取ることは明らかですよね。

まさかそんなありきたりなストーリーではあるまいと、
最初はそんな風に思いながら読んでいました。

そして、読み進めていくにつれて、やっぱり来ましたね。
なんと他にも同じようにその女性を疎ましく思う男がいるわけです。

そして、その女性の始末を共謀するんですが、
ここから物語はまったく予想していなかった方向に進んでいきました。

犯人もわからなければ、動機もわからず。
先が気になり、どんどん読み進められました。

本作は物語の冒頭で、ある工場内でロボット絡みの悲惨な「事故」が起きます。
どこかで関係してくるんだろうな、とは思っていましたが、
やっぱり絶妙に繋がってるんですよね。

非常に面白いミステリーでした。

ただ、ラストに関して言えば、
ちょっと物足りない感じを受けてしまいました。
えらくアッサリしてるな、と。

そこが東野さんらしいと言えばそうなのですが。
この作品は賛否分かれるかも、ですね。

私はかなり楽しめた作品ではありました。

おすすめ度:★★★★★★☆☆☆☆



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2011年3月10日 | コメント/トラックバック(7)|

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コメント

  1. basil より:

    しかし、東野さんてほんとすごいですね。
    よくこんなに色んなシチュエーションでミステリーが書けるわ。
    ほんとに頭の中を覗いてみたいです。
    それにはRYOJIさんのご紹介がすごく面白いので、読んでみたい気満々になります~。
    困った、困った、いくらでも読みたい本がたまるぞw

    • RYOJI より:

      ほんと、幅広いんですよね。
      そして、どれもがたいてい面白いんです。
      とりあえず読破するのが目標です。
      他の作家さんの本もいっぱい読みたいんですが(^_^;)

  2. そう より:

    はじめまして。そうといいます。
    「ブルータスの心臓」一気に読みました!
    ホント冒頭との絡みが絶妙でしたね~
    とても面白かったです(^^

    • RYOJI より:

      そうさん、コメントありがとうございます。
      今日ドラマでしたね。結構原作に忠実だったのではないかと思います。
      おもしろかったですね。
      来週の回廊亭殺人事件も期待大ですね!

  3. キリン より:

    タイ人のキリンです。

    この間、このブルータスの心臓の映画化を見ました。
    小説はまだ読んだことないですけど、よく作った話だなぁと思います。
    大好きなのは、A–>B—>Cのところなんですね。
    せっかく計画を立てていたのに、結局犯人が計画を狂わせてしまう所だドキドキしました。

    でも、犯人はだれかすぐに分かってしまう僕はちょっと少しがっかりです。もっと容疑者を入れたらいいのにと思いますが。

    まあ、でも、まだ東野圭吾さんの作品を応援します!!

    • RYOJI より:

      キリンさん
      コメントありがとうございます。
      藤原竜也さんの演技はさすがでしたねー。
      ドラマは原作に結構忠実でよかったと思います。


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