幻夜



 

作品の概要

 

 

幻夜

 

2004年1月26日 初刊行(集英社)
2007年3月20日 文庫化(集英社文庫)

 

1995年。
父の通夜が終わった翌日の早朝、大震災に見舞われ工場兼自宅は崩壊する。
伯父から借金をしていた水原雅也は、大震災によって瀕死の伯父を発見するが、
混乱に紛れて殺害してしまう。
しかし、ふと気が付くとすぐ近くに見知らぬ女性が立っていた。

女性の名は新海美冬。
「殺害現場を一部始終見られていたかもしれない」
雅也は疑念にかられるが確信はなかった。

やがて、二人は奇妙な縁で、一緒に上京することとなる。
雅也は美冬の望むとおりに行動し、美冬を影で支えて行く。

しかし、彼らの周辺で恐ろしい事件が次々起こりはじめ、
ある刑事が美冬に疑いの目を向け始める。

名作「白夜行」の姉妹作とも言われた長編傑作推理。

補足情報

第131回直木賞候補作。
2004年1月26日 初刊行(集英社)
2007年3月20日 文庫化(集英社文庫)
2010年 深田恭子主演でドラマ化(WOWOW)

登場人物

新海美冬:並外れた美貌を持つ。夢のためなら非情ともいえる行動をとる。
水原雅也:金属加工のエキスパート。美冬にある秘密を握られる。美冬の為ならどんなことでもする。
加藤亘;警視庁捜査一課の刑事。かなり鋭い敏腕刑事
青江真一郎:美容師。美冬に抜擢されて、カリスマ美容師としての道を歩む。
安浦達夫:フクタ工業の元職人。ある事件がきっかけで、右手に深い傷を負い仕事を無くす。
曽我孝道:美冬の父親の元部下であり、美冬にある物を渡そうとするが・・・。
秋村隆治:美冬が勤務していた高級宝石店「華屋」の社長。後に美冬の夫となる。
米倉佐貴子:震災で無くなった米倉敏郎の娘。雅也のいとこ。雅也にある疑いを持つ。

感想

幻夜を読み始めたときの予備知識として、
「白夜行」の続編ということが頭の片隅にありました。

そのことを意識しながら読み始めたわけですが、
確かに本作の主人公・新海美冬は「白夜行」の唐沢雪穂とかぶる
部分があるなぁと思っていました。

しかし、東野さん自信が明言を避けていますし、
「白夜行」とまったく切り離して読んでも、とても面白い作品だと
感じました。

美冬に秘密を握られる雅也。
しかし美冬の魅力に取り付かれて、彼女のためなら
どんなことでもしてしまうようになります。

彼女は巧みに雅也を操って、自分の夢のためなら
どんなに非情なことでも冷静に遂行していきます。

なおかつ、並外れた美貌を持っています。
この美貌を最大限に活かして、さらなる高みへと登りつめて行くわけです。

美冬は一体、どこに向かおうとしているのか?
雅也はある時、疑念を感じ始めます。
そして、その辺りから物語は急展開を見せ始めます。

本作は確かに白夜行と雰囲気が似ています。
得体の知れない美女の周りで次々と起こる不可解な事件。

そして最後はまたなんとも言えない終わり方をしてしまうんですね。
う~ん、これぞ東野ワールドでしょうか。

白夜行と同じく、何度も読み返していただきたい
作品であることは間違いないです。

僕も2回読みましたがまだまだ足りません・・・。

おすすめ度:★★★★★★★★☆☆



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2011年2月17日 | コメント/トラックバック(3)|

カテゴリー:本の感想

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  1. 【ドラマ】 幻夜

    JUGEMテーマ:東野圭吾
    はじめて日本ドラマについて書きたいと思います!
    ドラマというよりは小説を読んでいた経緯があり、DVDでレンタルして見た作品である。
    「幻夜」
    タイトルで…

コメント

  1. momo より:

     ドラマをDVDで視聴しました。
     まさに「白夜行」の姉妹編ですね。
     ただ阪神淡路大震災後に刊行された原作本ですが、
     3・11後の今年観ると被災シーンが痛々しいです。

     それにしても新海美冬は、凄い悪女。
     彼女に翻弄される水原雅也は、「あしたのジョー」の世界観だと
     公式ガイドで東野さんは書かれてるけど、まさにそのとおり。
     壮絶なストーリーですね。

     このドラマで残念だと思うのは、新海美冬の演技力。
     美冬をドラマ「悪女」を演じた女優さんで観てみたいです。

    • RYOJI より:

      momoさん
      ドラマみられたんですね!
      美冬って深田恭子さんでしたっけ。
      演技力イマイチなんですか?
      僕もDVD借りようと思います~。


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