名探偵の掟




作品の概要

名探偵の掟

名探偵・天下一大五郎と警部・大河原番三が
ミステリ界をおちょくりながら、見事な推理(?)で
時には強引に(?)解決に導く、痛快短編ミステリー。

プロローグ
第一章 密室宣言:トリックの王様
第二章 意外な犯人:フーダニット
第三章 屋敷を孤立させる理由:閉ざされた空間
第四章 最後の一言:ダイイングメッセージ
第五章 アリバイ宣言:時刻表トリック
第六章 『花のOL湯けむり温泉殺人事件』論:二時間ドラマ
第七章 切断の理由:バラバラ殺人
第八章 トリックの正体:???
第九章 殺すなら今:童謡殺人
第十章 アンフェアの見本:ミステリのルール
第十一章 禁句:首なし死体
第十二章 凶器の話:殺人手段
エピローグ
最後の選択:名探偵のその後

補足情報

『このミステリーがすごい! 1997』 3位
1996年に初刊行、1998年に文庫化
2009年 松田翔太主演でドラマ化(テレビ朝日)

主な登場人物

天下一大五郎:名探偵
大河原番三:警部

感想

読んでる途中で、
「こんなこと書いていいの!?」
と思わず心配してしまうような内容でした。

ミステリー界の「お約束」や時には読者をも痛烈に批判しつつ、
しかし、とても面白く読める作品でした。

「密室」って今やもうそんな扱いなんですね…。

どれも面白かったのですが、
個人的に好きなのは「アリバイ宣言」「切断の理由」「アンフェアの理由」
ですね。

アリバイ宣言のラストにはちょっと唖然としてしまいました。
こんなオチもアリなんですねー。

「アンフェアの理由」のラストはかなり意外な結末で、
本格ミステリとして、長編でも全然行けそうな感じでしたね。
やられた!って感じのラストです。
こういうの、好きですけどね。

それにしても、この作品ではとにかくミステリーの常識を
かなりおちょくって書いてます。
東野さん自身の作品でも何度も使われた「常識」でさえも。

最初に読んだ時はかなりの驚きがありましたが、
ここらへんはさすが東野さん、と言ったところでしょうか。

ミステリーの裏側を見たい人は是非どうぞ。

おすすめ度:★★★★★★★☆☆☆



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2011年3月19日 | コメント/トラックバック(11)|

カテゴリー:本の感想

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コメント

  1. basil より:

    わあ、アップありがとうございます。
    私も「アリバイ宣言」面白かったです。
    「密室」の扱いにも笑ってしまいました。
    吹っ切れてる感がいいですよね~。

    • RYOJI より:

      ほんとにこれは吹っ切れてますよね~。
      読者は楽しめますが、よく出せたなぁとも思います。
      アリバイ宣言のラストとかそんなんありかよ!って感じですよね。
      ドラマも見てみたいな、と思ってます。

  2. basil より:

    ドラマでは天下一大五郎役は松田翔太ですかね?
    なんかイケメンすぎるような…?w
    でも観てみたいです。

    • RYOJI より:

      松田翔太さんが天下一ですね。
      で、大河原警部がキム兄です。
      イメージとはちょっと違うんですが、
      面白そうです。
      DVD借りて見ようと思っています。

  3. momo より:

    読み始めました。RYOJIさんお勧めだけあって面白いです。
    『花のOL湯けむり温泉殺人事件』論:二時間ドラマ
    と『アリバイ宣言:時刻表トリック』を読んで凄く納得。

    ドラマを観て、「いつも感じていたことが集約されている」と嬉しくなり
    犯人が潜水艦に当たって死ぬってとこ、爆笑でした!

    • RYOJI より:

      momoさん
      コメントありがとうございます。
      行動はや!(笑)
      僕ももう一度読んでみたくなりました~。
      歪笑とか読んだ後なので、また違った感想があるかもしれませんね。

      • momo より:

         RYOJIさん、本当にこれ面白いですね。
         
         「歪笑小説」とは、ちょっと違った愉快さを感じます。
         「公式ガイド」によると東野さん自身が、時刻表トリックとか
         密室のネタに冷めてきている時期の作品なんですね。

         それにしても「蟻場耕作」とか「猫村タマ子」とか名前だけでも
         吹き出しそうで、良く考えるなぁと感心しきりです。

         

        • momo より:

           
           追伸です。

           読めば読むほど辛辣な意見で、「トリック小説の御都合主義」や
           現在であれば科学捜査で速攻に判明しそうな凶器など を
           例に挙げ、「古臭い謎を読まされる読者も気の毒だが、謎解き
           しなければならない探偵だってなかなか辛いのである」と
           東野さんの皮肉がしっかり書いてある。
           これが魅力なんですね。
           

          • RYOJI より:

            momoさん
            コメントありがとうございます。
            これを書いた時は業界が大騒ぎだっただろうなぁと思います。
            こういうのを書ける人ってすごいと思いますよね。
            東野さんだから許されるのかも!?と思ったり。

  4. 東野為吾 より:

    初コメント失礼します。

    「名探偵の掟」は東野圭吾作品を読み進める上での、16作品目として読んでいます。
    映像化されている作品を、原作と見比べる事を主体に読んでいますが、これまでは原作のほうが理解し易く、造詣深く感じており、映像でがっかりする事が多かったです。

    しかし、ドラマ「名探偵の掟」は、原作の各章のラストからひとつ抜き出たエピソードが増設されており、素晴らしい仕上がりと感じています。

    私は未だ、駆け出しの東野圭吾ファンですので、増設されたエピソードが東野圭吾さんの作成されたものなのか判断し兼ねています。そして、それが圭吾さんのものならいいなあとも期待しています。

    どうかRYOJIさまのご意見をお聞かせ下さい。

    • RYOJI より:

      東野為吾さん
      コメントありがとうございます。

      名探偵の掟は僕はドラマを見ていないのですが、大抵の映像化作品は原作+αの要素がありますよね。
      それがいい場合もあれば悪い場合もあります。
      東野さん自身は映像化には寛大な作家さんで、恐らく原作者としてあれこれ口出しはしていないと思われます。
      映像化は映像のプロに任せるというスタンスのようです。
      なので推測ですが、ドラマオリジナルのエピソードに東野さんは関与してないんじゃないかな?と僕は思っています。
      すみませんが、その辺あまり詳しくないのであくまでも推測です。エッセイに詳しく書いてあったかもしれませんが。
      それではまた何かありましたらよろしくお願いします。


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