眠りの森



 

作品の概要

 

 

眠りの森

 

1989年5月 初刊行(講談社)
1992年4月3日 文庫化(講談社文庫)

 

高柳バレエ団の事務所である男性が殺された。
容疑者は高柳バレエ団に所属するダンサーだったが、男が襲ってきたことに対する正当防衛であることを主張する。
警察の捜査が進む中、不審な点が見つかるが、その混乱の中でさらなる事件が発生した。
その背景には第一の事件との関わりやバレエ団の人間関係が巧妙に絡んでいるのだが・・・。

『卒業』以来の登場となる加賀恭一郎シリーズ第2弾は、
バレエ界という特殊な世界の中での複雑で切ない人間模様を描く長篇傑作ミステリー。

補足情報

加賀恭一郎シリーズ第2弾
1989年5月 初刊行(講談社)
1992年4月3日 文庫化(講談社文庫)
1993年 山下真司主演でドラマ化(テレビ朝日)
ドラマタイトルは「眠りの森の美女殺人事件」

登場人物

加賀恭一郎:視庁捜査一課の刑事。

浅岡未緒:高柳バレエ団のダンサー。
高柳亜希子:高柳バレエ団のプリマ。
梶田康成:高柳バレエ団演出家。バレエ・マスター。
斎藤葉瑠子:高柳バレエ団のダンサー。未緒の幼なじみ。
柳生講介:高柳バレエ団のダンサー・葉瑠子の恋人。
森井靖子:高柳バレエ団のダンサー。

風間利之:最初の事件の被害者。

感想

正直に言いますと、最初読んだ時はちょっとダラダタした感じになってしまいました。
バレエ界というちょっと特殊な世界に最初のうちはあまり馴染めなかったことと、
殺人事件そのものの捜査過程がちょっと退屈というか、締まりがないと感じたからです。

しかし、その中にあっても、加賀と未緒のやり取りはちょっとドキドキするというか、
応援したくなるような気持ちで読んでいました。

そして、物語が進むにつれて、どんどん引き込まれていきました。

終章に入ると物語は一気に急展開を迎えます。
そしてあまりにも悲しく、切なすぎる結末には、
涙をなくして読むことはできませんでした。

2度、3度と繰り返し読んでもやはり泣いてしまいました。

東野さんはこのバレエというジャンルに挑戦するに当たって、
1年間に20回もの公演を見に行かれたそうです。
それだけに、本作はバレエの世界にかなり深く掘り下げられています。

華やかな舞台の裏側ではこんなにも過酷な現状があったのだと思い知らされます。
バレエダンサーというのはプロの中のプロといえるでしょうね。

加賀恭一郎の登場に関しては、当初は東野さんの「いたずら」だったそうです。
ファンにとっては嬉しい「いたずら」となったのは言うまでもありませんね。

加賀恭一郎はその後、シリーズ化され、大人気のキャラクターとなっています。
ただ、本作で描かれた加賀「恋愛」のその後の展開ですが、
今のところ、どの作品でも触れられていません。

ファンとしては、その内何らかの形で語ってくれることを大いに期待してしまいます。
東野さん、その辺、どうかよろしくお願いしますm(_ _)m

おすすめ度:★★★★★★★★☆☆

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2011年3月1日 | コメント/トラックバック(2)|

カテゴリー:本の感想

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コメント

  1. basil より:

    私バレエも大好きなんですよ~。
    かつては公演もちょくちょく行ってました。
    チケットが高いのがネックですね。。
    この作品ぜひ読んでみたいです。

    • RYOJI より:

      おお~、バレエお好きなんですか??
      それなら「眠りの森」は絶対面白いと思いますよ!
      是非読んでみてください。
      そして・・・、泣いてください。


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