宿命



 

作品の概要

 

 

宿命

 

1990年6月 初刊行(講談社)
1993年7月6日 文庫化(講談社文庫)

 

UR電産の新社長、須貝が何者かに殺害された。
凶器と思われるボウガンが見つかり、UR電産の創始者一族・瓜生家にあったことが判明する。

事件の捜査を担当することになった和倉勇作は、
瓜生家で思わぬ再開を果たす。

少年時代、勇作と晃彦はまさに宿敵と言える関係で、
何事においても競い合ってきた。
勇作は晃彦を超えることに執念を燃やしていたが、
それは結局かなわないままだった。

さらに、勇作が高校時代、上原美佐子という女性と恋に落ちるが、
勇作の諸事情により、別れを余儀なくされる。

その美佐子が、宿敵・晃彦の妻になっていたのだ。
得体のしれない宿命を背負った2人の行末は?

補足情報

1990年6月 初刊行(講談社)
1993年7月6日 文庫化(講談社文庫)
2004年 柏原崇・藤木直人主演でドラマ化(WOWOW)

登場人物

和倉勇作:島津警察署の巡査部長。本事件の捜査を担当する。
瓜生晃彦:瓜生家の当主で、統和医科大学の講師。勇作とは幼なじみにして宿敵。
瓜生美佐子:晃彦の妻であり和倉勇作の初恋の相手
瓜生直明:故人。晃彦の父親で、UR電産の前社長。
瓜生亜耶子:直明の後妻で、晃彦の義理の母親
瓜生弘昌:直明の次男で亜耶子の実子
瓜生園子:直明の長女・亜耶子の実子
瓜生和晃:故人。晃彦の祖父で、UR電産の創始者
須貝正清:UR電産の新社長
上原雅成:故人・上原脳神経外科病院元院長
上原伸一:雅成の娘婿で、現在の上原脳神経外科病院長
上原晴美:伸一の妻で雅成の娘
江島壮介:瓜生美佐子の父親
江島波江:壮介の妻で、瓜生美佐子の母親
サナエ:上原脳神経外科病院の入院患者

感想

『宿命』を読まずして、東野圭吾は語れない
なんていう文句を書店で目にしたら、
読まないわけがないですよね。

著者の
「殺人事件があって、トリックがあって、犯人はこの人、
という意外性だけの作品では物足りなくなってきました。
ミステリーではないと言われてもいいから、
そういう作品は避けて通りたいと思っています。」

というコメントがあります。

なるほど、確かに
殺人事件そのものは大したことはなく、
むしろダラダラと読み進めていった感じがあります。

しかし、その背景には「ある宿命」が
複雑に絡んできます。

和倉勇作と瓜生晃彦。
2人は小学生のころからお互いを意識し始め、
「運命のライバル」のような存在になります。

その2人がある事件を通して、再開するのですが・・・。
2人の「宿命」が明らかになったときは
心の底から驚きました。

そして、ラストの2人のやりとりに
思わず唸ってしまいました。

う~ん、やっぱり「宿命」を読まずして東野圭吾は語れませんね。

おすすめ度:★★★★★★★★☆☆



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2011年2月17日 | コメント/トラックバック(4)|

カテゴリー:本の感想

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コメント

  1. momo より:

     「運命のライバル」は、愛する人を巡ってもライバル関係。
     そこから起きる事件だと予想して読み始めた過日を思い出します。

     殺人事件は、書いておられるとおり中ダルミ状態に感じました。
     でも、結末が凄い!!

     ラストのフレーズは、私の予想と真逆でした。
     (講談社文庫の次ページをめくらないと判明しない製本仕様にも
      感嘆しました。作者指示なのでしょうね。計算されてます。)

    • RYOJI より:

      momoさん
      いつもコメントありがとうございます。
      本作では確か東野さんご本人も、
      「犯人は誰か、どういうトリックかといった手品を駆使したそういう謎もいいが、もっと別のタイプの意外性も想像したい」
      と語っていらっしゃるようですね。
      結末にはゾクっと来たのを今でも覚えています。

  2. momo より:

     ドラマを視聴しました。
     イケメン俳優二人の共演ですが、原作とは状況が
     微妙に変えてありますよね。

     でも見応えありました。
     やはり最後が圧巻です!!
     (8年前の作品なので、皆さんお若いですね)

    • RYOJI より:

      momoさん
      コメントありがとうございます。
      ドラマはDVDですか?WOWOWでしたよね、確か。
      そういえば、柏原さんって最近見ないなー。
      結構好きだったんですけどね・・・。


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