予知夢



 

作品の概要

 

 

予知夢

 

2000年6月 初刊行(文藝春秋)
2003年8月 文庫化(文春文庫)

 

現実的には到底考えられないような、奇妙な事件に頭を悩ませる、
捜査一課の刑事・草薙。
彼は大学の同期で友人でもある
天才物理学者・湯川学に捜査協力を求める。

17年も前から、ある少女の存在を知っていた少年、
殺害されたほぼ同時刻に別の場所で目撃された女、
失踪した夫を探し家から不審な物音を聞いた主婦、
父の死の直前に「火の玉」を目撃した少女、
女性が自殺する数日前に自殺の「予知」をした少女。

次々に起こる不可解な事件に、天才物理学者の「ガリレオ先生」こと湯川が
真実を追究していく傑作短編集。

補足情報

ガリレオシリーズ第2弾
2000年6月 初刊行(文藝春秋)
2003年8月 文庫化(文春文庫)
2007年 福山雅治・柴咲コウ主演でドラマ化(フジ系)
※ドラマ「ガリレオ」の原作は探偵ガリレオと予知夢。

登場人物

湯川学: 帝都大学理工学部物理学科助教授。通称「ガリレオ先生」。
草薙俊介:警視庁捜査一課の刑事。湯川の大学時代の同期で友人。

【夢想る(ゆめみる)】
坂木信彦:森崎家に侵入したところを見つかり逃走し、ひき逃げ事件を起こす。
森崎敏夫:輸入品販売会社社長。
森崎由美子:敏夫の妻。
森崎礼美:森崎夫妻の娘。

【霊視る(みえる)】
長井清美:ホステス。自宅で死んでいるのを発見される。
小杉浩一:フリーライター。
山下恒彦:小杉浩一の友人。
前田千晶:フィギュアスケートの選手。
金沢頼子:フィギュアスケートの指導者 。

【騒霊ぐ(さわぐ)】
森下百合:草薙俊介の姉。
神崎弥生:森下百合の友人の妹。
神崎俊之:弥生の夫。健康機器メーカーの営業マンだが、行方不明になっている。
高野ヒデ:神崎俊之の顧客。すでに他界している。
高野昌明:高野ヒデの甥。
高野理枝:高野昌明の妻。
近藤夫妻:高野昌明の知人。

【絞殺る(しめる)】
矢島忠昭:「ヤジマ工業」の社長。ホテルで死体となって発見される。
矢島貴子:忠昭の妻。
坂井善之:「ヤジマ工業」の従業員。

【予知る(しる)】
菅原直樹:製造メーカーの管理職。
菅原静子:菅原直樹の妻。
蜂村英和:菅原直樹の部下であり、大学の後輩でもある。
瀬戸富由子:菅原直樹の愛人。自宅で自殺を図る。
飯塚朋子:娘が自殺を予知する。

感想

警視庁の草薙刑事が手におえない「オカルト」のような事件を
天才物理学者の湯川が解決するという、「ガリレオシリーズ」の第2弾ですね。

本作は「理系の知識をフル活用」という
トリックではなかったように思います。
理系の特別な知識を応用したトリックではなく、
ごく普通のトリックが用いられてますね。

ただ、現象そのものは確かにオカルトというか、
常識では考えられないことが起こっています。
それを客観的に捉え、ひとつずつ可能性を
検証していくという方法で解決していきます。
そういう意味では「ガリレオ先生」でなくともよかったかも知れません。

でもガリレオ先生ほど、洞察力に優れ、
冷静に物事を判断できる刑事はいないでしょうね。

さて、今回も5つの短編から成り立っていますが、
5つの作品どれをとっても、クオリティが非常に高く感じられましたし、
トリックや事件背景についてはさすがと言わざるを得ませんね。

どうやったらこんなことが思いつくのか、毎回感心させられるばかりです。
今回は事件背景がちょっと切ないものが多かった気がしますね。

【予知る(しる)】のラストはちょっとびっくりしましたね。
最後にそのセリフを持ってくるんですか、東野さん!
って思わず言いたくなるようなラストでした。
これには唸らされました。

ただやはり今回も短編集ということで、物足りなさも否めません。
せっかく一つ一つが面白い構成・トリックなのに、とちょっと思ってしまいます。

そこまで求めるのは贅沢というものでしょうか?

おすすめ度:★★★★★★★☆☆☆



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2011年3月6日 | コメント/トラックバック(0)|

カテゴリー:本の感想

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