ある閉ざされた雪の山荘で



 

作品の概要

 

 

ある閉ざされた雪の山荘で

 

1992年3月 初刊行(講談社)
1996年1月11日 文庫化(講談社文庫)

 

ある舞台のオーディションに合格したメンバー7人が、
乗鞍高原にあるペンション「四季」に召集された。

そこに舞台演出家である東郷陣平からの指示が届く。

指示の内容は、
・今いるペンションは仮想として「大雪に閉ざされ、外部との連絡は不可能」であること
・これから起こる「仮想の舞台の出来事」に対し、登場人物を演じること
という不可解なものであった。

敏腕演出家として名を馳せている東郷の指示だけに、
7人は戸惑いながらも指示に従う。

そして、事件は起こる。
1人、また1人と殺されていくのだ。
しかし実際に死体があるわけではなく、全て「指示書」があり、
死体発見時の状況が書かれているのだ。

実際に殺されたものはペンションから姿を消していた。

残ったメンバーは、状況のあまりの不自然さに気付きはじめ、
これは本当に「舞台稽古」なのかという疑問が生じる。

予想だにしない結末が待ち受ける長編ミステリー。

補足情報

1992年3月 初刊行(講談社)
1996年1月11日 文庫化(講談社文庫)

登場人物

オーディション合格メンバー
久我和幸
雨宮恭介
笠原温子
元村由梨江
本多雄一
中西貴子
田所義雄
※久我を除く6名は劇団「水滸」の正規団員

東郷陣平:劇団「水滸」の演出家
麻倉雅美:劇団「水滸」の元団員
小田伸一:ペンション「四季」のオーナー

感想

本作は、オーディションに合格した7人があるペンションで
戸惑いながらも演出家の指示に従う、という設定で幕を開けます。

読み始めていくうちに、
登場人物の7人だけでなく、読んでいる私までもが
戸惑いを隠せませんでした。

これは、一体何がしたいのだろう?
どういうストーリーなのだろう?

しかも最初の犠牲者が出たときの描写が、
明らかに「舞台稽古」などではなかったのです。

そして、さらに犠牲者がでます。
ここでも本作の登場人物たちは、のんきなものです。
が、「ある物」が見つかってからは、事態が急変するんですね。

しかし、終盤に入ってからも、
真相は何一つわからないままでした。

最後の最後、真相が明らかにされたとき、
「え!?」
と思わず声に出していました。

びっくりして、ページを遡ったほどです。
「あの人」が絡んでくるんだろうな、とは思ってたのですが、
まさかそんなトリックだったとは。

でも、読後感は意外とサッパリしてるんですよね。
後に残る不快感は無かったです。

「仮面山荘殺人事件」といい、
東野さん、見事にやってくれますね。

未読の方は、是非読んでみてください。
そして、びっくりしてください。

おすすめ度:★★★★★★★★☆☆



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2011年2月19日 | コメント/トラックバック(0)|

カテゴリー:本の感想

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